de54à24

pour tous et pour personne

Entries from 2014-02-01 to 1 month

蛸と霧

仮にも研究者を志す者として、私は自分の感情というものとの間にいつも注意深く距離をとっている。資料を十分に公正に見、聞き、読むためにも、テクストを十分に平明に書くためにも、研究対象との間にある時間のなかで十分に思慮深く考えるためにも、自分の…

奇跡と花

熱が下がってから、なにか飲むものや果物を買いに駅の方まで出ることにした。二月の陽は暖かく、やがて梅や桜の開花があちこちを賑わせるのだろうという予感が駅前の十字路を吹く風のなかにも見出された。北野天満宮の梅花祭ももうすぐだ。 私が桜の花より…

流れとよどみ

2月14日、世はバレンタインデー一色となっているのを横目に、2005年のこの日に大阪の寝屋川中央小学校で起きた教師殺傷事件についてをただ黙々とネットで調べていた。一審で懲役12年の判決を受けていた犯人の少年(事件当時17才)に対し、大阪高裁(古川博…

ベランダに落ちた闇への言詞

研究を進めたいと祈るように思いながらも、思えば思うほどに思考や身体がただただ硬直していくような感覚にとらわれる。相変わらず調子があまりよくないのだろう。研究関連の書籍に関しては読めないどころか、本を手に取ることもできていない。なにか精神的…

Wikipediaは燃えるのか: 過去の証明

2014年なんて、ソチオリンピックなんて、ずっと先の話だと思っていた。ずっと先だと思っていたものが現実になっていくことに驚愕しているというよりも、ずっと先だと思っていたものがすさまじい勢いでどんどんと過去になっていることに、私は心の底から驚嘆…

風俗街の舗道で、今日のナナたちの自由

一昨日の晩から、あろうことか「自由」について考え続けている。そして昨日の晩からはそれに加えて「本質としての死/現象としての死」という表現が頭からは離れない。寝て起きたら忘れるどころか、私の意思に代わって思考を続けていた夢のおかげで、寝起き…

Vivre sa vie!

二月になったばかりだというのに、昼間は南側の窓に加えて東側の部屋で一番大きな窓も開け放つほどに気温も湿度も高かった。夜になってもまだ寒いとは言い切れない、なんとも心地の悪い空気が漂っている──挙げ句の果てに少し前からお囃子が聞こえるのである…

家族の在処: Reconnecting laws to the systems

ここ数週間、400mgまで増やしたセロクエルを毎夜服用するようになってから、生活の主導権が完全に私の意思から眠りへと移っている。それまでしてでも身体や脳にまずは休眠を与えたいという主治医の方針に同意した上とは言え、増薬の引き金となった深い抑う…