de54à24

pour tous et pour personne

art

oki tegami

多くの人にとって春の大型連休最後の日となる6日は、久しぶりによく晴れたこともあって、天候が悪いとそれに引きずられるようにして悪化する重苦しい体調からようやく免れた。済まさねばならない用事がこの悪天候続きの日々の間に溜まってしまったので、今日…

On Colours: 愛の無言の言語

増薬のせいか、あるいは久しぶりの外出の疲れか、昨日きいたショッキングなニュースのせいか、いつにも増してつらい日中だった。陽光は去り、天空はいつのまにか深い藍に満たされると、隙のない寒さが街中に敷き詰められた。確か、下弦の月より少し若い月を…

dépaysement: 不安と順応

昨年末までの約一年半あまりを、ほとんど十分な休みをとることなく過ごしてきてしまった代償として、ここ数ヶ月の心身の不調と向き合わねばならなくなっているのだが、不調の三ヶ月目が終わろうとするいまとなっては、一年半の緊張による疲労よりもむしろこ…

親愛なる神は細部に宿る

双極性障害研究ネットワーク(BDRNJ)のニュースレター*1をまとめて読んでいた。やっぱり、もう少し元気になったら遺伝子やゲノムについて基礎的なところだけでも勉強しよう。そういえば、物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)についてもずっと見に行こうと思っ…

ドラえもんはエナルゲイア

久しぶりの雨がしとしとと降り続いた一日。私は雨がきらいではない。自分の名前に「雨」という字が入っていてもいいな、と思うくらい雨を魅力的に思う。10歳かそのくらいの年の頃から、私は雨の日によく幻聴を伴った世界の異変──自分以外の周りの世界が段々…

認知療法と絵画修復

私は週に一度、web上で日本と英語圏の各新聞の書評欄をスキャンすることにしている。そして大抵の場合、数誌の書評から興味のあるものを日英各一冊ずつ選び、書店か大学図書館で入手し目を通す。今週の課題図書は、文句なしに立木康介先生の『露出せよ、と現…

our music

Keiichiro Shibuya - ATAK015 for Maria - Our Music ... その頃私は睡眠薬を飲み干してからベッドに横たわり、毎晩のように渋谷慶一郎さんのピアノを聴いていた。「ATTAK015 for maria」。最初は確かに両耳で聴いていたはずの旋律が間もなく皮膚を通してま…

LOVERS 永遠の恋人たち

キャンパスに赴くと、真っ赤に染まった紅葉が雨に打たれながら落葉していた。研究室では、どうやら昨晩ここに泊まったらしい先輩が眠気まなこでコーヒーを淹れたりPCを弄ったりしていた。暦ではもう師走も半分が終わったというのに、この街や大学の研究室…

4階の屋上から見えたもの

元気なときもそうでないときも、なにをやってもだめなだと思う日には、いっそのことなにもしないと決めてしまうことにしている。しかし、生存している者にとってはもちろんなにもしないということほど難しいものはないため、必ずなにかしらのことはしてしま…